飛騨牛定期通信

飛騨牛銘柄推進協議会

飛騨牛銘柄推進協議会に関する各種情報を掲載しております。
銘柄推進を図る必要性、銘柄化の経過、規約組織図、指定店要領に関して詳細をご覧くださいませ。

飛騨牛

銘柄推進を図る必要性

 第1次オイルショックによる景気停滞からの回復に伴う昭和55年前後により堅調な牛肉需要に支えられ、肉用牛生産も順調な伸びを示してきた。

 しかしながら、昭和60年に入り農畜産物の輸入自由化の外圧、内圧が高まり、県内はもちろん全国的に肉用牛情勢も厳しい様相にあった。

 また、当時県内の肉用牛流通形態は(株)岐阜県畜産公社、飛騨くみあいミート(株)に加え東濃くみあいミート(株)の稼働により生体流通から枝肉流通へと順次変化してきた。

 こうした諸情勢の変化に対処して、また長期、安定的に優秀な肉用牛の生産体制の確立を図ると共に、厳しい産地間競争に打ち勝つために、関係機関が一体となって昭和52年頃より銘柄牛づくりに取り組んできた。

肉牛の有利販売、子牛価格の安定と地域の活性化推進、及び牛肉の消費拡大等県民生活の向上に寄与するために、県内各地の既存の銘柄を一本化し、定着させる必要があった。

  1. 牛肉需要の増加傾向に対応した国内生産の安定的増加が必要
    ・・・国内自給7割を確保・・・
    国内の食生活上、重要な蛋白質供給源として必要。
  2. 長期、安定的和牛生産体制の確立。
    県内での生産~流通機構の改善を早急に図る。
  3. 和牛のフィールドでの産肉能力検定の早期把握
    現在、使用されている種雄牛の産肉能力を枝肉出荷の増加により、少しでも早く少しでも多く把握し、優良な種雄牛、優良な雌牛群の確保と駄牛の淘汰を促進し、枝肉格付の増加と斉一性の向上を図る。
  4. 産地間競争に打ち勝つ
    各県でそれぞれの銘柄牛の推進がなされている。
    産地間競争に打ち勝つためには、良質な牛肉(定質)生産と流通機構の改善を図り、定量販売体制をつくる。
  5. 生産者組織、流通組織の結集
    現在ある生産者~流通組織は、それぞれの系列下でそれぞれの肉牛の流通がなされており、一堂に会いすることはない。銘柄牛確率のためには横の連絡調整をとる必要がある。
  6. 各種イベントへの参画
    県が後援、協賛等する各種イベントへの参画を通じて、肉用牛農家、関係業界の育成を図る。

飛騨牛銘柄化の経過

 昭和52年から岐阜県内の和牛を系統的に固定する必要から、県内産の肥育牛を“岐阜牛”として呼称して銘柄化を図り、市場性の確保に努めることになった。
 この当時、食肉業界ではすでに大垣市の(株)吉田ハムが地場産業の発展、村起こし・町起こしのため飛騨牛の銘柄化の推進を行っており、昭和59年5月29日に“飛騨牛”の商標登録(昭和54年8月6日出願)をとり、中京方面を中心に“飛騨牛”の普及販売に乗り出していた。
 こうしたなかで、岐阜県産の肉牛を飛騨牛として銘柄を統一し、推進するための飛騨牛銘柄推進協議会の組織化について(株)吉田ハムの全面的な協力が得られたので、県行政、岐阜県経済連、(株)吉田ハムを中心に、全国に発信できる銘柄として“飛騨牛”が決定された。
 それに伴い、昭和63年1月23日岐阜県農協会館において、大池裕岐阜県経済農業協同組合連合会長、伊藤薫岐阜県畜産会会長、松岡登岐阜県食肉事業協同組合連合会会長、及び林清岐阜県畜産公社社長が発起人となり「飛騨牛銘柄推進協議会」が設立された。

昭和52年

和牛の系統固定推進

岐阜県の和牛の現状から従来の選抜方法では、主として外観(表現型)で行ってきたこともあり、発育・体型の点では斉一性に今一つの感があるということで、岐阜県の和牛を系統的に固定する必要性から関係者が検討し、昭和53年度から和牛の系統固定の実施を要請。

地域名称

揖斐牛/孫六牛/郡上牛/金山牛/白川牛/加子母牛/飛騨牛等 → 岐阜牛

県下総称して“岐阜牛”として呼称することになった。

昭和53年度~

岐阜牛系統固定推進事業開始

岐阜県は、新規に県単独の和牛改良事業として「岐阜牛系統固定推進事業」を実施。
昭和54年度からは、国の補助事業として本事業を対応

昭和57年度

県内産種雄牛「茂鹿」号を造成

昭和53年度から開始した岐阜牛系統固定推進事業による産肉能力検定の結果、「茂鹿」号が合格し、岐阜県種畜場(現在岐阜県畜産研究所飛騨牛研究部)で繋養、供用開始。

「茂鹿」号

生年月日昭和54年5月18日
産地岐阜県吉城郡河合村
血統父「茂岩田」母方祖父「第二福鹿」
検定成績DG:0.80kg/脂肪交雑:+3.7/ロース芯断面積:50m²

昭和59年度

県有種雄牛「安福」号が産肉能力検定に合格

昭和56年、兵庫県より岐阜県が導入した「安福」号の産肉能力検定の結果、過去最高の成績で合格。

「安福」号

生年月日 昭和55年4月1日
産地 兵庫県美方郡村岡町
血統 父「安谷土井」母方祖父「安美土井」
検定成績 DG:0.83kg/脂肪交雑:+4.1/ロース芯断面積:49m²

種付状況 56年 57年 58年 59年
実頭数(頭) 288 2,383 2,201 2,485
割合(%) 2.9 26.5 31.6 43.2

昭和60年2月

「岐阜県和牛交配要綱」を作成

岐阜県における和牛交配指針を示すため、岐阜県は昭和59年に岐阜県家畜改良協議会(事務局:岐阜県畜産会内)に諮問、肉用牛改良競技会幹事会を中心に検討された。
各委員合意の上、「岐阜県和牛交配要綱」を定め生産計画を樹立することとした。

昭和61年2月19日

「岐阜県肉用牛連絡協議会」の設立

肉用牛生産者組織として、新たに「岐阜県肉用牛連絡協議会」(事務局:岐阜県畜産会内)が発足し、同協議会に繁殖部会、肥育部会が設置された。
 同日、肥育部会では「飛騨牛」の銘柄統一について検討した。
(1)統一名称を「岐阜牛」から「飛騨牛」へ変更
(2)「飛騨牛」銘柄確立のための規格統一

昭和61年3月18日

銘柄化事務局打合せ

岐阜県、岐阜県畜産会、岐阜県経済農業協同組合連合会(以下「岐阜県経済連」と記す),岐阜県食肉事業協同組合連合会(以下「岐阜県食肉連」と記す)、の関係者により検討。
(1)委員会組織化、出荷体制、「飛騨牛」の定義等
(2)流通実態把握
(3)関係団体、組織の意見徴収

昭和61年3月24日

牛肉販売アンケート調査

岐阜県内食肉店に対し、牛肉販売アンケート調査を実施。

「飛騨牛」の銘柄化に係るアンケート調査

調査件数 303件
回答件数 116件
回収率 38.3%
調査結果(抜粋) 和牛肉の名称表示がある食肉店:40%
飛騨牛の名称表示がある食肉店:30%
和牛肉の名称統一について賛成:81%

昭和61年5月16日

各県銘柄化推進状況調査

全国各都道府県における県下統一した肉用牛銘柄化の推進状況調査を実施。

他県の銘柄牛

青森牛/岩手牛/仙台牛/山形牛/福島牛/常陸牛/信州肉牛/愛知牛/松坂牛/近江牛/京都肉牛/神戸牛/阿波牛/豊後牛/肥後牛/長崎牛/宮崎牛/鹿児島肉牛

昭和61年6月17日

岐阜県肉用牛連絡協議会肥育部会会議

岐阜県肉用牛連絡協議会肥育部会を開催し、飛騨牛銘柄化について協議。
飛騨牛の銘柄化については、「飛騨牛」という統一名称に向け推進する基本方針が確認された

昭和61年7月3日

飛騨牛銘柄推進協議会設立準備委員会 第1回事務局会議

生産者団体から流通に至る関係団体等による飛騨牛銘柄推進協議会設立に向けての準備委員会事務局会議を開催。 協議会組織構成、協議会規約(案)を検討

昭和61年7月7日

「飛騨牛」献上

上松陽助岐阜県知事が「飛騨牛」を献上

昭和61年9月19日

「飛騨牛」枝肉共励会

新市場の開拓と産地間競争に打ち勝つため、横浜において第1回飛騨牛枝肉共励会と併せて市場関係者との懇談会を開催。
「飛騨牛」の展示、普及宣伝を展開

昭和61年9月26日

飛騨インビテーションフェア参画

東京で開催された「岐阜観光サロン・飛騨インビテーションフェア」に参画。

「飛騨牛」のPR活動を展開

飛騨の農産物を紹介し飛騨の特産品の賞味コーナーにおいて「飛騨牛」を紹介し賞味された

昭和61年10月11~12日

飛騨の未来フェスタ110参画

岐阜県が高山市で開催した「飛騨の未来フェスタ110」ー飛騨の味まつりーに参画。
「飛騨牛」の試食、販売を実施し、飛騨地域や観光客に普及宣伝を展開。

昭和61年10月25~26日

農業フェスティバル参画

県民体育館及び周辺で開催された「第2回農業フェスティバル」に参画。
岐阜県食肉連が中心となって「飛騨牛」の試食、販売コーナーを設置し、広く県民にPR

昭和61年11月1~2日

ぎふミート・フェア′86参画

岐阜市内において岐阜県食肉連が主催した「ぎふミート・フェア′86」に参画。
テーマ・ゾーンでは、「飛騨牛」の生産~流通・消費に関するパネル展示し、写真、図表により解説、併せて相談コーナー、主婦を対象に食肉に関するアンケート調査を実施
展示販売ゾーンでは、「飛騨牛」の試食及び販売を実施

昭和61年11月15日

岐阜県畜産共進会ー枝肉の部ー参画

岐阜市食肉地方卸売市場で行われた「第38回岐阜県畜産共進会ー枝肉の部ー」に参画。
優秀な肉牛産地としての「飛騨牛」をより高い銘柄に確立し、牛肉の生産と消費流通に確固たる位置づけをめざすため「飛騨牛・牛肉まつり」を開催
優秀な「飛騨牛」の名を岐阜県畜産共進会の肉牛販売に併せて宣伝するため、優秀なものに対し優勝旗と共に岐阜県知事の推薦状を購買者に贈呈。
出品牛も優秀なものが多く、上物率45%と高成績をおさめた。

昭和61年12月1日

食肉流通実態調査

新規県外食肉卸売市場における食肉流通実態調査として関東地域で昭和62年度に市場整備される横浜市中央卸売市場において実施、今後の流通・消費動向について調査

昭和61年12月1~3日

岐阜県畜産共進会ー生体の部ー参画

関家畜流通センターで開催された「第38回岐阜県畜産共進会ー生体の部ー」では、県内各地から肉牛88頭が集合し飛騨牛の優秀さを競った。

昭和61年12月6~8日

近畿東海北陸連合肉牛共進会参画

滋賀県で開催された「第34回近畿東海北陸連合肉牛共進会」に参画。
岐阜県より12頭出品、いずれも県内産素牛で、うち3頭が優等賞に輝いた。
また他県から出品された県内産素牛の肉牛2頭も優等賞となり、飛騨牛の優秀さを広く県外にアピールした。

昭和62年2月10日

飛騨牛銘柄推進協議会 設立準備委員会 第2回事務局会議

飛騨牛銘柄化推進協議会設立に向けて、生産者団体から流通に至る関係団体等による設立準備委員会第2回事務局会議を開催。
協議会組織構成、規約(案)を検討

昭和62年2月20日

飛騨牛銘柄推進協議会 設立準備委員会

飛騨牛銘柄推進協議会構成予定会員関係者による設立準備委員会を開催。
設立発起人会(3月3日設立予定)及び設立総会提出草案を検討

昭和62年2月26日

肉用牛連絡協議会繁殖部会・肥育部会合同会議

岐阜県肉用牛連絡協議会繁殖部会・肥育部会合同会議で飛騨牛銘柄化について協議。
飛騨牛銘柄推進協議会への参画、負担金の拠出を可決

昭和62年3月19日

飛騨地域銘柄化検討会

飛騨地域の生産者代表、市町村、農協、流通団体等と飛騨牛銘柄化について協議。

昭和62年8月19日

飛騨地域銘柄化検討会

飛騨地域の市町村、農協、経済連、県事務所等と意見調整、飛騨牛の定義を検討

昭和62年9月3~7日

第5回全国和牛能力共進会参画

島根県で開催された「第5回全国和牛能力共進会」に参画。
岐阜県より9頭出品、うち8頭が優等賞に輝いたなかでも肉質の良さを競う去勢肥育牛では、各地の銘柄牛を抑え、開催県に次ぎ見事2位の好成績を収め全国に「飛騨牛」の名声を博した

昭和62年9月17日

飛騨・美濃インビテーションフェア参画

東京において、広く都会の人々に“飛騨・美濃産物の良さ”の認識を深めてもらうための「飛騨・美濃インビテーションフェア」へ参画。
「飛騨牛」のおいしさを賞味してもらう

昭和62年10月24~25日

農業フェスティバル参画

県民体育館及び周辺で開催された「第3回農業フェスティバル」に参画。
飛騨牛の銘柄推進を図るため、関係者が中心となって「飛騨牛」の試食コーナーを設置し、広く県民にPR

昭和62年11月20日

飛騨地域銘柄化検討会

飛騨地域の市町村、農協、経済連、県事務所等と意見調整。
「飛騨牛」の定義について、基本的合意を得る

岐阜県畜産共進会ー枝肉の部ー参画

岐阜市食肉地方卸売市場で行われた「第39回岐阜県畜産共進会ー枝肉の部ー」に参画。
優秀な「飛騨牛」をより高い銘柄に確立し、生産から消費流通に至るまで確固たる位置づけをめざすため、昨年度に引き続き「飛騨牛・牛肉まつり」を開催。
優秀な「飛騨牛」の名を岐阜県畜産共進会の肉牛販売に併せて宣伝するため、優秀なものに対し優勝旗と共に岐阜県知事の推薦状を購買者に贈呈。
出品牛も優秀なものが多く、上物率63%とかつてない高成績をおさめた

昭和62年11月26~27日

近畿東海北陸連合肉牛共進会参画

福井県で開催された「第35回近畿東海北陸連合肉牛共進会」に参画。
岐阜県より12頭出品、いずれも県内産素牛でうち4頭が優等賞に輝き、飛騨牛の優秀さを広く県外にアピールした

昭和62年12月21日

飛騨牛銘柄推進協議会 設立準備委員会 第3回事務局会議

飛騨牛銘柄推進協議会設立に向けて、生産者団体から流通に至る関係団体等による設立準備委員会第3回事務局会議を開催。
協議会組織構成、規約(案)、幹事会規定(案)、昭和62年度事業計画及び収支予算(案)等を検討

昭和63年1月23日

飛騨牛銘柄推進協議会 設立発起人会

飛騨牛銘柄推進協議会設立のための設立発起人会を開催

飛騨牛銘柄推進協議会 設立総会

岐阜市宇佐南、農協会館において岐阜県肉用牛連絡協議会を始め11団体による「飛騨牛銘柄推進協議会」が設立
飛騨牛銘柄推進協議会 規約
昭和62年度事業計画及び収支予算
昭和62年度負担金及び徴収方法が可決承認

飛騨牛

MENU